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元上司への喪中見舞いは何が相応しい

奥様の突然の訃報に戸惑うサーヤ

11月の末、早々に「喪中はがき」のお知らせが…。
12月に入ると次々に届くのだが、たいていは友人や知人のご両親の訃報が多い。
60代なのだから当然なのだが、この早かったお知らせは「サーヤの元上司の奥様」の亡くなったことのお知らせだった。

最初は、長い間の闘病生活で休養のまま定年を決められた、という事情もあって、ご本人かと思ってしまったのだが、この夏に亡くなられた奥様の訃報だったのだ。
普通の喪中のお知らせとは違って、まだ60代そこそこの年齢で逝ってしまわれたことに対する同情と、奥様に先立たれたその上司の方の生活が心配になってしまった。

サーヤの仕事をとても評価してくださる上司で、選挙があると「お願い」に奥様と我が家を訪ねて見えていたし、旅行のお土産を頂いたり、真っ赤なハイビスカスの鉢を頂いたり、何かと交流のある方だったので、放っては置けない気持ちになる

はがきをサーヤに渡しながら、「お花を送ったら」と言葉を添える。
サーヤも奥様が亡くなられたことに驚いたらしく、「どうして?」と言葉がない。

近年のように核家族化も激しく、家族葬や直葬などが増えている現在では、よほど近しい関係でなければ「喪中はがき」で亡くなったことを知ることも多いのは確か。
何年か前にも、サーヤが小学校の頃から勉強を見てもらっていた方が亡くなっての喪中はがきで、急いでお花をお送りしたことがあった。

とても喜ばれた記憶があり、母の際にも知人から花が届いて嬉しかったので、なるべく早く手配したかったのだ。
昔は、喪中はがきを頂いたら、お悔やみのお手紙をすぐしたためたり、近しい間柄なら香典を一緒に添えたりしたらしい。

花や線香を送るという「喪中見舞い」は、最近の新しい習慣のようだ。
喪中はがきを頂く頃には、葬儀からかなり日時も経っていることも多く、「今更香典でもないのでは?」という思いや、「何もして差し上げられない」という気持ちに思い悩むこともありそう…。

母の時には、デパートから送られた見事な花かごと、仕事仲間だった料理の先生から「高級なお線香」が届いたのだが、「喪中見舞い」には花と線香が相応しく、また多いようだ。
お返しの気遣いもさせにくい品物でもあるらしい。

さて「喪中見舞い」の花は、ネットの花屋から送ったようだが、前回使用した店では奥様に相応しい花が見つからなかったらしい。
前回の店では、命日の月にもその後2回、あわせて3年続けてお送りしたのだが、男性でもあり大きな花とグリーンを合わせた「重厚な雰囲気の花」にしたように思う。

今回は、お亡くなりになってから3ヶ月以上経っていることもあり、白い花中心の淋しいものにはしたくなかったようで、ピンク系の明るい花」を探したらしい。
お会いした印象も明るい女性だったし、旅行土産も可愛らしいガラスの置物だったりして、全く暗い印象が無かったから…。

2~3日後、お礼のお電話を頂いたのだが、電話のお声は案外お元気で「ホッ」とした。
「可愛らしい花を頂いて、嬉しくて」とのこと…。
白とグリーンの淋しいものでなくて良かった、とは心の中の声。

しばらくお話していて、突然の心臓麻痺だったことを知る。
朝は普通だったのに、旦那様が病院へ行っている間にお亡くなりになったらしい。
特別な持病もなく、そういうこともあるんだ、となんだか信じられないけれど…。

そして届いたのが「お返しの品」の石鹸の箱。
最初は食いしん坊なユフィはお菓子かと思ってしまったけれど、ローズマリーとセージの天然の石鹸で、今現在洗面台で良い香りを放っている。
チョコレートの箱みたい
とても良い香り

「お返しの心配」をお掛けしたことは、申し訳なかったけれど、お電話での明るいお声に救われた気がしたのは確かだ。
喪中見舞いの習慣はまだ少ないようだが、ネットの普及で好みの花が探せるし、また受け取った方の喜びのお声もいただけて、双方に満足できる新しい良い習慣だと思った。


サーヤの声
まだ60代での不幸に驚いてしまったけど、元上司がお元気で過ごされていたことと、奥様の死因が突発性のものであったのが幸いでした。
これまでの経験、法事の贈り物としてはお花が一番喜ばれていたので、ここしばらくはお花を贈るようになっています。お手紙だと返信を書かなければならないし、長く残る商品だと使い道に困るだろうなので、消耗品でかつ誰でも和まされるお花が一番だと思いますね。鉢が残りますが、好きなように活用できるし、捨てるのも気にされないと思います。メインはお花ですし。
最近はネット通販によるフラワーアレンジメント店も数多くあり、法事関係のお花も真っ白ではなく柔らかいピンクやブルー系のものも増えているのでありがたいです。
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