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4月 町内散歩で見つけた花花花

30分で見つけた花は数知れず

とても良い天気が続く4月下旬。
冬ものをしまって春夏ものを出す衣替えには、絶好のお天気。
午前中をあわただしく過ごし、気がつけばお昼近く。

「やま玉の記事作成のノルマ」は果たしたいが、何を書けばよいのか思いは定まらない。
仕方なく、カメラ片手に町内散歩に出ることにした。
「お目当て」は、近所に咲いているはずの『藤の花』
藤の花は、割と早く咲ききって散ってしまうので、気がつくと終わっていることが多い花だ。

一番近いお宅の藤は、古い樹なので背が高く、二階のベランダに花房が下がっていて、しかもまだ蕾の状態だから駄目だと判断して、方向転換。
線路沿いで、陽の良く当たるお宅の庭先に咲く藤の花を見に行く。

満開状態で、もうすでに枯れ始めた花房もあり、今年は大当たりの様子。
ジャックと数年前の5月に「あしかがフラワーパーク」に行った時は、見事に地面近くまで咲き下がった藤の花に感心したが、家庭用の棚でもやはり美しさは変わらない。
藤の花 藤の花アップ

フラワーパークの「ふじのはな物語」によると、藤は日本古来の花木らしい。
4月中旬から「うすべに藤」「むらさき藤」と咲き進んで、5月には地面まで咲き下がる「大
藤」が満開になるようだ。
大藤

同時期に「白藤」も満開になり、突然変異とされる珍しい「八重藤」や、オーストラリアやス
イスに咲くという「きばな藤」なども見られるが、きばなは黄色の花で房も短く「藤の花」ら
しくはないから、古来の藤はやはり紫が良いように思う。
一度見てみるのも一興だが、5月は日差しも強く暑いので、紫外線対策は絶対に必要。
白藤

お目当ての藤の花はちゃんと写真に撮れたので、後はのんびりと町内めぐり。
広いお庭に花一杯のお宅があり、珍しい「桜草」が何種類も咲いていて、撮ろうかと思ったのだが来年も咲くかな?とやめておいた。

そして、路地の行き止まりに、遠目だが「牡丹」らしき花影を発見。
この付近で「牡丹」は初めてだったので、半信半疑でそぉっーとお邪魔した。
間違いなく「牡丹」で、薄紅と淡い紅の2種類が鉢植えになっている。
牡丹の鉢植え

もう咲ききったような風情だったから、1日2日遅れていたら散っていたかも知れない。
小さな声で『お邪魔しまーす』と開け放たれた門内にそっと入っての撮影。
なんとなく「花盗人」な気分になってしまった
薄紅の牡丹 淡い桃色牡丹

『牡丹』別名が多く、「富貴草」「百花王」「花王」「花神」「名取草」「深見草」「廿日草 」「忘れ草」「ぼうたん」等々、まだあるらしい。
忘れ草とは見とれて時を忘れるからかな?

中国原産で、薬用として利用されていたのが、「花の王」と愛でられるようになったらしい。
4~5月に開花するものを「春牡丹」と呼び、春秋の二季咲きを「寒牡丹」、春牡丹の品種を1~2月に咲くよう調整したものを「冬牡丹」と呼ぶらしい。
上野の牡丹園が有名で、わざわざ出かけて観たこともある。

花色は豊富のようだが、通常ボタン色と呼ばれる濃紫紅は原種の色らしい。
我が家にあった1株の牡丹も、濃い紫紅だったが、いつの間にか消えてしまったのが残念だ。
「それでも」と言うか、「だから」と言うか、牡丹の花に会うと心が踊って、しばらくは興奮
する。

その先のお宅の玄関先は、いつもお花で一杯なのだが、その中で目を惹いたのが紫でまとめられた鉢植えだ。
大きな鉢植え

都忘れか、デージーか、丈の高い薄青にちかい紫がすっきりとした印象の花と、パンジーの八重咲きの変種が鉢を覆っていて、とても良いバランスに仕上がっている。
リサーチしてみたが、都忘れにしては葉が丸くて小さく、キク科ではないようだ。
デージーのように花芯は黄色いので、デージー系統かもしれない。

更に歩いて家に近づいたとき、低い塀外に咲いていたのが、濃い紫色の丈高く小花が群がって咲いているのに気づく。
すぐに「あ、十二単」と気づいたのは、かなり昔に「珍しいから」と、ジャックが地方から持ち帰ったことがあったからだ。
西洋ジュウニヒトエ

ただ、色合いが濃い紫なのが違っていると感じたのだが、「セイヨウジュウニヒトエ」という
外来種らしい。
日本固有の「ジュウニヒトエ」は、淡い紫や白の花と照りのない葉の円錐塔状の花穂を立てるらしいのだが、その丈が20㎝くらいと低い。
絶滅危惧種に指定されているらしいから、消えてしまったあの草は惜しいことをした。

今回の「セイヨウジュウニヒトエ」は、草丈も高く、花も大きいので園芸品種なのかも知れない。
とても床(ゆか)しい名前なのに、詩歌や文芸などにも現れていないから、知る人は少ないかも…。

そのすぐ近くに植えられていたのが、やはり濃い紫の「苧環(おだまき)草」だ。
これもとても濃い紫で目を惹いたのだが、やはり日本原産と西洋産があり、日本産は白から紫と色幅が大きく、西洋産は赤・桃・白・黄などカラフルなのだそうだ。
おだまき

とすると、濃い紫は日本産と言うことになる?。
筒状の花びらを5枚のガクが取り巻く形になっていて、中が空洞の麻の糸玉「苧環」に似ているところから名づけられたとされている。
「おだまき」自体が見られなくなっているのだから、花に名が残っているだけと言うことか。

西洋オダマキは下向きに咲き、開花は5~6月、草丈50~60㎝とあるから、この濃い紫のオダマキは西洋の栽培種なのかもしれない。

30分ほど、町内を回っただけで多くの花に出会えたし、帰宅後はパソコンで様々な写真や知識を得られるのだから、お金も時間も掛からない「優雅なとき」を過ごしたといえるだろう。
月に1度は「町内めぐり」もいいかもしれない…。
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