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電動自転車を紛失して 学んだ多くのもの

サーヤ、坂道の多い自宅周辺で自転車を使う機会が増えたため、奮発して電動自転車を買っている。くわしくはこちら「坂道の多い我が家のアッシー 電動自転車」。
サーヤは家電に関しては安物で妥協したくない性格というか、家電に関しては安物の銭失いだと思ってるので、なるべく性能の良い高価なものにして11万円という結果に。
でも高いだけあって快適な乗り心地で大満足。

そして自転車を購入してわずか半年、トラブルは起こった。

土曜の昼ごろ、ジムに通う帰りに色々買い物をして、適当な飲食店で昼食をとろうとしたが、少々狭い路地で店が立ち並んでいるため、自転車を停める場所がない。どこにおいても店の迷惑になりそうである。
そこに、一箇所のみ自転車を何台も置けそうなスペースがあるのを見つけた。パチンコ店だったのである。パチンコ店に用はないが、昼食を食べる間だけ置かせてもらおうと、なるべく自転車を店の端っこに停めていった。

自分なりに配慮をきかせたつもりが、これが思わぬトラブルになってしまった。
昼食を済ませて、自転車を取ろうとパチンコ店に向うと…。

  ない。

一気に血の気が引いた。
普通の自転車なら盗まれた経験はいくらもある。だが、今回は電動自転車。

11万円が半年で消えた?=また11万円(トータル22万円)買うのか?(汗)

という構図が頭に浮かんでしまった。
イヤイヤそれは困る、1時間もたたないうちに、鍵もかけていたのに、なぜ忽然と消えてしまうのか?
周囲を見回すが、やはりない。どうしよう、と少しパニックになる。

パチンコ店の敷地内でのことなので、店員が知っているかも…と店内に入ってみる。個人的にパチンコはキライなんだが、仕方がない。
ずいぶん若い店員だったが、意外と(※パチンコへの偏見)丁寧な応対で、無線イヤーのようなもので他の店員に「この1時間内に店先の自転車を動かしたか?」と聞いているが、誰も知らないようだった。

店員は「この店先は駐輪禁止になっていて(すいません、気づきませんでした、よく見たら駐輪禁止の表示がありました)、撤去する場合があります。撤去自転車の保管所か、交番に聞かれると良いと思います」
…とのことなので、この地域の自転車保管所がわからず、まずは交番に向うことに。

たった1時間以内の駐輪禁止で、素早く撤去されちゃうものなのか?と思うが、盗難よりはマシだとその可能性を望みつつ、交番で警察官に事情を話してみる。
警察官は「防犯登録はされてますか?番号はわかりますか?」とのことなので、こういう時のためにスマホに番号を控えておくべきだったなと思いつつ、わからないので防犯登録をした自転車店に向うことに。
…食事したばかりで、あちこち走り回って、なんかお腹いたいんですけど(涙)

防犯登録番号の控えはちゃんと保管しておきましょう。(※今回の教訓①)

こちらもサーヤの偏見というか経験談だが、自転車の店員って店舗・年齢問わず無愛想で上から目線が多いと思うのは気のせいですか?だから自転車店には極力行きたくないのである。(一軒だけ小さな店に親切な店長がいたが閉店された(涙))
というわけで、ムカつく態度にガマンしつつ、防犯登録の番号を探してもらい(有料200円)、やっと番号を控えてふたたび交番へ。

そこで若い警察官(その時1人だけ居た)が防犯登録の番号と、自転車の外観を確認し、この地域担当の撤去自転車保管場所に電話をしてくれる。
自転車消失から1~2時間しか経っていないが、すでに撤去して保管されているものだろうか?(しかもその保管場所が電車を乗り継がないといけない遠さ)という疑問はさておき。

やはり、該当する自転車は保管されていないということで(涙)。
もうお手上げなので、被害届を出すことに…。
自分が書くのかと思ったが、警察官が担当するものらしく、私から詳しい話を聞きながら書き込んでくれる。(※後で調べたが、必ずしもそうではないらしい)
そこで警察官から被害届を書くにあたっていくつか質問されるのだが。

「自転車の購入時の金額は?」
「だいたい、11万円です」
エッ!?(相当驚く)」
「あ、電動自転車なので高いんです」
一般的な電動自転車の値段を知らないのだろう。

「自転車の時価はわかりますか?」
「…時価…? 購入時の11万円ではなくて?」
「ええと、購入時ではなくて、今の自転車の価値です」
「えーと…同じ型番が、今はどの値段で売られているかどうか、ですか?でも店によって変動するし…」
「いえ、時価ってのは…えーと…」
警察官も説明に困り、自分も時価の意味がわからず、しばらくやりとりした結果、ようやくわかった。
「つまり、自分の自転車に、いま現在、たとえば質屋に出すとかして、どのくらいの価値がつくかということですね?」
「ハイ、そうです(ようやく理解してもらえて嬉しそう)」
「…わかりません…」
「…ですよね(笑)」

警察に出す被害届というものには「時価」の項目があるので、調べられる方は調べておくと良いですね。(と言っても、普通の一般人には調べようもないのだが)
しかし空欄にするわけにもいかないので、警察官が「中古品ですが半年しか経っていないので、半額の5万円くらいにしておきますね」と記入した。どのみち書かないとならないらしい。
後で調べたが、被害者の言い値でも良いらしい。(なら自分的には8万円だな)
かなりの高額な貴重品の場合、専門家に鑑定してもらって正確な金額を記載してもらったほうが良いとのこと。(それが被疑者の刑罰に影響するという理由で)

「鍵はかけていましたか」
「かけていました。でも、鍵をかけていても盗まれることってあるんですか?後輪についているので、壊さないと運べませんし…場所的に(商店街なので)怪しい行動もできたかどうか…」
「どんな鍵ですか?」
「こう、購入した時からついていて、後輪に大きな金属の輪がついている…」
「馬蹄鍵というやつですね」
馬蹄鍵というのはこういうものである。

引用/公益社団法人 大阪府防犯協会連合会

「鍵の種類によってはピッキングもできるんで」
「私の鍵、こんなタイプですけど…これもピッキングされるのでしょうか?」
「できませんね…」
これはシリンダーキーと言って、ピッキングなどが困難な防犯効果の高いものらしい。


ちなみに、鍵の種類は以下のタイプがある。

引用/公益社団法人 大阪府防犯協会連合会
このプレスキーはユフィ母が使っていた自転車である。なんと、プレスキーは同じ型を使いまわしているとかで、他人の自転車も合うことが多く簡単に開錠されちゃうらしい。
プレスキーを使っている人は取り急ぎシリンダーキーに付け替えてもらったほうがいいらしい。
また、プレスキーの馬蹄型は壊れやすく(解体しやすく)、ピッキングしなくても馬蹄型本体を壊して(解体して)盗むことが多いとか。

ひとまず、被害届を出してションボリしつつ交番を出て帰路につこうとしたが、念のためもう一度現場を確認してみることにした。
現場にきてみたが、やはり周囲を探しても見当たらず、どうも場所的に(鍵を壊すか、持ち運びによって)盗まれるのは考えにくいように思う。
念のためパチンコ店に再度入ってみると、店専用の地下駐車場の貼り紙を見つける。
店舗をぐるりと回った目立たない裏口に地下駐車場の入口があるらしい。

地下駐車場…?まさか…?

ドキドキしつつ、裏口に回ってみる。かなり目立たないところにあり、パチンコの常連客でないと気づかないようなところだった。
なんか、雰囲気的に入りたくない感じだったが思い切って入り、地下に下りてみる。
開けた空間に自転車が並んでおり、見慣れたオレンジ色の車体が…。

  あった。

思わず我が子を見つけたかのように駆け寄り、鍵を差し込んでみてカチッと開錠できたことで間違いなく自分の自転車だと確信した。
もうこの場所から一刻も早く立ち去りたくなり、逃げるようにして自転車に乗って走っていった。
…あー、あったよー…よかったよー…見つかってよかったよぉー(感涙)

現場検証は見落とさずによくしておきましょう。(※今回の教訓②)

帰宅して、母に「実はいま自転車をなくして…」と話を始めた時に「バカ!」と怒鳴られた。鍵をかけずに置いとくからだ、と咄嗟に思ったらしい。
いやいや、自分もたいへん高価な買い物だと思っているから、コンビニに立ち寄るにも必ず鍵はかけてるよ、鍵の掛け忘れはまずしません!(キリッ)

要するに、パチンコ店が「おやまぁ、店先は駐輪禁止なのに(パチンコの)お客が停めていったな、仕方ない、地下駐車場に運んでやろう」という店員としての親切心だったようです。(最初に店員が無線イヤーで店内に確認したときは、みんな知らないという反応だったが、たまたま当事者が不在だったのだろう)
すいません、パチンコの客でもないのに店先に停めてしまって。もう二度と停めません(というかもう二度とパチンコには関わらない)。

というわけで、自転車は見つかったから被害届は取り下げなければならない。
よって翌日にまた交番に行って事情を説明し、被害届を取り下げてもらう…にも、書類をまた書かねばならず、質問応答が再開する(笑)。
今度は自分で書くことになり、色々と指示を受けながら書く。
…この時、たまたま交番には5人の警察官が集まっており、うち4人に囲まれて見守られながら書くことになってしまった。取り消しにも色々とややこしい項目などがあるので、警察官が話し合ったりしながら指示をしてくれる。
(客観的にも女性1人に4人警察官がグルリと囲んでいるので何か犯罪者のようである)
囲まないでくださーい、見ないでくださーい、イヤーン。
まぁ、皆さんヒマなだけなんでしょうね。

ここでも「へぇ」なやりとりが。
盗難された品物が何かという項目だが、電動自転車や自転車という書き方は適切じゃないようで(なんで?)、ある言葉で書くように指示された。
「軽快車」ですと。
…軽快車…なんでその言葉…意味不明だが何か楽しそうなネーミングですね?

帰宅後、調べてみて理解できた。
軽快車とは、現在はシティサイクルが総称となっている日本の自転車のカテゴリーであり、ママチャリと呼ばれる日常生活で使用するための一般的な自転車を意味するものらしい。
確かに自転車といっても、競輪車やマウンテンバイクなど様々な種類があるので範囲が広すぎるらしい。なるほど、それで「自転車ではない、この場合は軽快車だ」と警察官たちが話し合っていたのか。

被害届を出したときも、取り消しにも「ハンコ(認印)はお持ちですか?」に持っていなかったので拇印するよう指示されたのだが、自分は親指でするものだと思ってグッ♪のポーズで構えていたら「左手の人差し指です」と言われた。
何か決まりがあるんだろうか…これも帰宅して調べてみた。
「拇印」というものは本来の言葉の意味から「親指で印を押す」ものだが、警察に拇印を求められるときは左手の人差し指ということになっているらしい。(銀行など他の機関だと異なるらしい)

で、拇印となると朱肉だと思ったのだが、警察官が胸ポケットに入れていた黒インクで押すよう指示を受ける。この黒インクで押すと、指紋がとってもキレイに紙面に写るので妙な感心をしてしまう。
そして、ティッシュか何か貸してくれると思ったら、指でコシコシとこすってくださいと言われてこすると、あらびっくりキレイに消えた

これも後で調べた(笑)。
朱肉で押すのは印鑑。拇印は主に警察関係では黒インク。
そして警察が使用する黒インクは特殊な加工で、紙面には指紋がキレイに写り、こすると消えるものだそうだ。

この警察でとられる拇印を不快に思ったり犯罪者でもないのに納得できないと思う人がいるようだが、私は別にどうということも。まっとうに生きていけば何ら問題はないし、かえって自制心がつくのでポジティブに考えている。
それに調べてわかったが、犯罪者にとらせる指紋採取は指の周りをぐるりと囲むように押すなど大掛かりなものらしい。まず扱いが違うので私はやはり気にしていない。(むしろネタができたと思っているくらい)

こうして万事、無事に解決となったわけだが、なんか今回のトラブルでずいぶん多くのものを学んだ気がする。
たいへん勉強になりました…。
そして今度は同じような過ちはするまい。
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