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マサムネ爺ちゃん またまたやったぜ

それは、5月4日 午前3:30分の事でした
 前説 ジャックは去年9月まで、都内ある大学病院の救命救急センターで清掃の仕事をしていました。ここは365日、もちろん休診日のないところなので、月に決められた6~8日の休み以外は正月もゴールデンウィークも、連休というものを取った事がありませんでした。今の千葉県内の市立病院に仕事場を変えて、ここは私の持ち場が日曜・祭日は休診。今年の正月と、このゴールデンウィークは、なんと7年ぶりの連休ということになったったのですが、その2日目の事。

 いつもは、遅くも10時には寝て3時半に起きる生活ですが、前日、NHK・FMの「戦後歌謡曲三昧」なる番組を最後まで聞いて11時頃に床に。で、いつものように3時半頃に目が覚めてしまって、トイレに。そして、さあ、朝の二度寝を楽しもうとしたその時、台所冷蔵庫の辺りでマサムネ君、なにやらバタバタ大騒ぎなのです。何事かと思ってみたら、お友達ネズちゃんとどんちゃん騒ぎ。あれれ、まただ。
 で、こうした時、フツーどうするかというと、猫をトイレなりに閉じ込めて、ネズミを表に逃がすというか、捨てるというか、猫から離すという事が考えられますが、なんとジャックは、大急ぎでカメラを取りに行ったというわけ。なんというマサムネの父か。

 当サイト「リビング ペット」『マサムネ爺さん また獲ったでネズミ捕獲の一部始終紹介していますが、まさか猫のいる家にまだネズミがいるとは思わなかったのですが、その兆候は、実はあったのです。
 世の中の大きな出来事も、家の中の些細な事件にも“そう言えばあの時”というものはあります。
 年が変わってからしばらくして、マサムネ君が突然にあらぬ方を見つめたままじっとしている、ということが何回もありました。あまり気持ちのいい動作ではありません。でも、ユフィに“ネズミじゃないよね”“音はしないよ、この前は家の前から獲ってきたくらいで、猫のいる家に入ってくるネズミなんていないでしょう”なんてことは言っていたのです。

 いつものようにご飯食べ終わったマサムネ君が、食事中の私の炬燵掛けの膝の上で寝入っていた時、突然隣の部屋で襖を引っかくような音がしたのです。思わずユフィと顔見合わせ“この家なんかいるのかな、ポルターガイストじゃあるめいな、ちよっと見て来てよ”と。ユフィも、えっ てな顔しながら隣室に、しばくして“なにもいないけど”、まあ、いたら大変なんだけどね。

 カリカリまんま、と言っている二階の私の寝床の足許にある、マサムネ君用のドライフードの入れ物が残り物無く、きれいになくなっていることが多くて“よく食べるね”なんて。なにしろ食欲不振で病院通いした直後だっただけに、良かったね、なんていう日も何日か。そしてついに、ネズミの気配を実感する出来事が。
 私の部屋にはサーヤと共通の小さな冷蔵庫が置いてあります。その上に、クッキーの入ったプラスチックの蓋の付いた缶か置いてあるのですが、四月下旬のある日、開けようと思ったら、なんと見事に穴が開けられているのを発見。この開け方はネズミ以外にありません。二階に出没しているのは間違いなし、と確信を持っていたところでの、この日だったわけです。やっぱりいたか、でも不思議だったのは前と同じようにとても小さなネズ君だったこと。蓋の開け方見ても、大きなのがいるのかな、と思ったことです。

寝転がってネズミと遊ぶマサムネ
うきゃー、楽しそう、両手で抱えちゃってます、右手の下から尻尾の先が。

ネズミ動かないかなあ とマサムネおい動けよ とマサムネ
まだ目、開いていて、ご存命。

もうあきまへんマサムネの手が大きい
アウト。  ●大きさ見せようと5~6センチの羊の置物持ってきたら、爺さんちょっかい。しかし、こう見ると爺さんの手、太いね。
こんな写真撮ってるジャック、バカみたい?

かじられた菓子の蓋
クッキーが入っていた缶の蓋、齧りかすも。

 この項の原稿書くのにぐずぐずしていたらユフィが“ネズミの事書くんだったらネットで調べてみたら、いろんなこと出てるよ”と。ユフィはネットで注文原稿書いたりしてるので、結構ネット検索やってるみたい。私は、といえば旧態依然、知ってる事しか書かない、めったにネット利用しない、頑固者だ。
 で、試しに検索『ネズミ 種類』であっという間にありがたいお話がいっぱい。今回の事でもナルホド、ナルホド、ナルホドの三連発。で、ご紹介。

 家に出るネズミは次の三つ。ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミ。どうやら私の頭の中にあるネズミはドブネズミのことで、マサムネ君が捕獲したのはドブネズミの子供だと思っていたのが大間違い。これはクマネズミのことでした。
 ドブネズミに比べて小さく15~20センチ尻尾が体より長いのが特徴、色は背中が茶褐色、お腹は灰色、これだよね。性格は臆病で警戒心が強い、(だから音も立てないんだな、小さいし、マサムネに気配しか与えなかったんだ、あらぬ方角眺めていたのもそのせいだ)高いところも平気でジャンプも得意、(小形の冷蔵庫の上ぐらいは難なく登るんだ、隣の部屋の襖をがりがりしたのも、鴨居にでも上がろうとして、襖をよじ登ろうとしたのかもしれない)。狭い空間を好み、10センチ程度の空間でじっとしているらしい。で、天井裏や壁の中がお住まいということなんだ。
 寒さが苦手だというから、今度のネズミ君は昨年暮れくらいから、何処かから、入り込んだのだろう。前に外で捕まえたのは暖かい頃だから、前のお宅の庭から這い出したところを、綱をつけて我が家の家の前で散歩していたマサムネ君がいるとは知らずに、とっ捕まっちゃった訳らしい。

 そんな警戒心強いクマネズミ君、なんで夜中に冷蔵庫の前で御用になったのだろう。これは推察。二階から一階冷蔵庫の住まいに移動を試みたところ、いきなりこの家のご主人がトイレに起きて、あわてて階段を降り、もうすぐ冷蔵庫、というところで予想もしなかったマサムネ刑事に逮捕された、という筋書き。

 まだいるかもね。


 ユフィも一言
ジャックが居ないときにも、マサムネとユフィは壁の中の音に気づいてはいた。
カサカサ・コソコソという音が、いつも画の掛った壁の上方向でしていたから…。
一回はマサムネが興奮して走り回るので、「何事?」とよくよく見ていたら、テレビ台のガラス棚の中に追い込まれたネズミの姿が一瞬見えて、「やだ、ネズミ」とビックリしている間に見事逃げ失せたことがあった…。
時々冷蔵庫や洗濯機の裏を覗き込んでいたから、クマネズミはしばらく居たことになる。
我が家のマサムネ爺さんは、病院代とエサ代分はしっかり働いていたということ。
『あんたはエライ! 引っ越すまで頑張れよ』
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