やましたさんちの玉手箱
ジャックの記事
連載
01 生まれて半年の投了 猫の隔靴掻痒
02 猫も 「世界ネコ歩き」が好き
03 カエル じゃないよ アムールだよ
04 私しゃ も少し 背が欲しい
05 ねこ のんじゃった ?
06 ある日 スズメがやってきて
07 胸焼け 生野菜食いたい
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ベンガル猫アムールのある日その時

07 胸焼け 生野菜食いたい



ボクはベンガル猫のアムールです。

 アムー!
 ユフィお母さんが、大きな声でボクを怒るのは、お仏壇の花や、テレビの横にある花をハジハジしている時です。でも、いくつもあるボクのおもちゃが、いっぱい並んでいるみたいだし、触ると、おもちゃのように、ユラユラしたり、カサカサ音がしたりで、とても面白いのです。この家に来て、あちこち冒険始めた頃は、お仏壇の上に乗っただけで、“アムー”と言われたのですが、最近は、“そこは、網戸にすると涼しいし、高いところから、よく見えるから、好きなんだよね”と大目に見られています。

 でも、生のお花はダメです。ぼくには、おもちゃみたいに見えるものも、臭いがあったり、柔らかいものは好きではないので、全部にハジハジしている訳ではないのです。

 そしてある日、いつもと違って、臭いはするけれど、ヒラヒラが沢山あって、カサカサもするものが気に入って、床まで落としてハジハジしました。いつものように、お母さんに叱られたのですが、面白くてやめられなくて、何回も続けたのです。お母さんは“そんなに好きなら、しょうがない”とあきらめてくれました。

 ボクはムチュウでハジハジ、そのうちにはじの方を齧って、飲み込んでしまいました。ところが、すぐに喉につっかえて、吐き出してしまいました。ものを飲み込んで吐き出したのは初めてです。お母さんがそれを見ていて、飛んできました。ボクは、ベッドの下に隠れたのですが、怒られたわけではありませんでした。お母さんは、初めてのことで、とてもびっくりしたみたいなのです。


 このことは、サーヤお姉ちゃんが仕事から帰ったときに、すぐに報告されました。お姉ちゃんは“アムールは、冬の毛が抜け始めて、ペロペロしているうちに飲み込んで、お腹で毛玉になってるんだよ、きっと。犬は毛玉を吐き出すっていうけれど、アムールはそれを知らなくて、胸焼けがしてたんだと思う、ちょっと調べて、草みたいな食べ物が無いか見てみる”と言ってくれました。

 ボクが今食べているのは、朝と夕ご飯(朝と夕は内容が違うんだ、朝はご飯の後、お母さんが食べるヨーグルトを少しもらいます、お父さんは“デザートだよ”と言ってお皿を出してくれます)、お父さんがお昼前に少し冷たいものを飲むときに一緒に食べるものを少しもらいます。お父さんが瓶から出したとたんに、お母さんが“アム君がうんちした”と間違えた「クサヤ」の干物カマンベール入りのチーズを一口、おいしいんだ。そして、お父さんがお昼食べる時には「ミックスグリル」という小さいお菓子。お母さんがお昼食べる時には「じゅわーっと マグロ(いろいろな味があります、小さな角切り)」というのをもらいます。4時頃、お母さんがお茶を飲むときには、いちばん大好きな「チュール」、お父さんが10日毎に、いろいろな味のものを買ってきてくれます。そして夜、ボクがケージに入る前に、夕ご飯に出るものを少しとチュールをもらいます。

 お母さんは“ずいぶんいろんなもの食べるね”と言いますが、お父さんは“猫はテレビ見てるわけじゃ無し、本読むわけじゃ無し、外出するわけじゃ無し、楽しみは食べることなんだから、いいの”と言ってくれるのです。

 でも、草を食べたいと思ったわけではないのです。草を食べると言えば、お母さんに聞いた話なのですが、お父さんは“俺は、クサは食わない”と言うのだそうです、お父さんが言うクサとは、野草のことなんだそうです。「山野菜」は食べません、食べないものはもっとあります。西洋野菜も一切食べません。キノコ類も食べません、ナメコは少し食べます、マツタケは食べる、と言って笑われるそうですが、お父さんは“あれは、香り楽しむもので食ってるわけじゃない”と強がるそうです。普通の野菜も、ニンジン、ゴボウは食べません、ゴボウは“木の根は食わない”のだそうです。

 そして、お姉ちゃんが「猫の生野菜」というものを買ってくれました。植木のように、土に種をまいてクサを育てるものです。植木の手入れが好きなお父さんが、育ててくれることになりました。一週間くらいはかかるようです。




●6食分が入っています。一回が入るプランターが3個あります。

●説明書、大事なのは横長の入れ物に、土が横に伸びるので矢印の方向に、固形の土を入れるように書いてある部分です。

ぬるま湯程度の水を入れて、土が解けていくのを待ちます。一度に沢山の水を入れないよう、土をほぐしながら入れていきます。

プラスチックのへらが付いてきますが、扱いにくいので、バターナイフを使わせてもらいます。右の方に(左の方でももちろんかまいません)土を寄せます。

●平らになったところにタネを蒔いていきます。いっぱいあるので。土が隠れる位に蒔いても大丈夫。右に寄せた土を被せて、その部分にもタネを蒔きます。

●土を被せ終わったら、上から水をかけます。噴霧器があると便利です。アム君の手の届くところだといたずらされそうなので、タワーの最上階に乗せました。

●3~4日で少し芽が出てきます。そうしたらベランダの陽の当たるところに出してあげます。毎日、水をかけてあげましょう。

●3~4日でこんなに伸びます、食べ頃です。

●試食の日“これはいけそうだぞ”。

 毎朝7時頃にお父さんがケージから出してくれます。今まではすぐにお母さんのところに、おはよう、の挨拶に行っていたのですが、食前草があるようになってからは、まず、草をハジハジします。いつものご飯と違って、口の中でモジモジするのが気持ちいいですよ。
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