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香港の鳥籠


三年ぶりにシャワーして、ベランダで日光浴。

この鳥籠は、香港旅行の土産に買ったものです。
兄夫婦4人と、姉と義兄夫婦、高校時代からの飲み友達夫婦、ジャックとユフィで香港旅行した時のこと。小鳥を売っている市場に行った時の事、珍しい、竹のヒゴで作った丸みを帯びた鳥籠を見つけて買ったものです。

 鳥籠を買った、ということは、家に小鳥が居たのだ、ということになります。当時のことはずいぶん前の事なので、いきさつはよく覚えていないのですか、多分こんなことなのでしょう。

 アムール君の先輩、トム君が居た時であっても、おとなしかったトム君でも、小鳥が居れば真っ先に爪を立てに行ったであろうことは、疑いようもありません。ということは、我が家にはマルチーズの「ユメちゃん」が居たのでしょう。冬が近づくと、お向かいのSさん宅の大きな桜の樹、二本と、大きな梅の木三本を伝って、メジロが我が家の小さな庭にもやってきていました。
 当時も勿論、野鳥の捕獲は禁止されていましたが、Sさんは、四角の鳥小屋に仕掛けをして、メジロを獲っていました。ある年、あんたも飼ってみなよ、と鳥籠と一緒にメジロを頂戴しました。餌は道端に生えている草で充分、特に好きなのはハコベ(ユフィはそう言うんだけど、よく覚えてない、この項不確か)で、けっこうあちこちで摘めたのです。
 何年か繰り返しましたが、五月の連休になる頃、夏場を家で越えることは難しいので、放鳥したものです。

 そんなことがあっての、香港の鳥籠購入になったのだと記憶しています。
この鳥籠ですが、機内持ち込みにひと悶着。搭乗口に、持ち込みの許容範囲を示すテープがテーブルに貼ってあります。横に寝かせてみたのですが、軒先に吊るすためのフックの部分だけが、ちょっとオーバーするのですね。まあ、このくらいは通してくれると思ったのですが、検査院のオバがだめだといいます。手真似で“ちょっとだけよ”とやったのですが、どうしても首振りません。短気なジャック、頭に来て、床に叩きつけてぶっ壊そうとしたのですが、丁度その時、添乗員の姉さんと義姉が、けらけら笑いながらやってきました。
 実は義姉のトランクの中に、丸い玉に細長い紐のようなものが検査で見える、爆発物に見えるので至急トランク開けに来るよう、呼び出されたのです。結果、孫のお土産に買ったおもちゃと分かって帰ってきたところでした。添乗員の姉さんに言ったら、やおら、フックの部分を掴んで一回し、簡単に抜けたのです。オバ、肯く、で、持ち込みオッケー。

 当時の写真を見ると、まあ一年中温暖な香港ですが、東京から「便所マーク」のTシャツ着ている友人の姿が有るので、夏に近かったのでしょう。当然メジロは放鳥した後だったと思うのです。自転車で京王線・幡ヶ谷駅の構内にあった小鳥やさんへ。買ってきたのが「想思鳥」、中国のカナリヤと言われる鳥です。カナリヤより一回り大きく、色も黄色が濃く、少しオレンジ色が混じったきれいな鳥。鳴き声も、カナリヤよりも二回りほどコブシを利かせます。この想思鳥ですが、外来種になるものだそうで、最近になって、日本野鳥の会が発行した「フィールドガイド 日本の野鳥」にも掲載されていません。が、ネットではその姿検索できますので、ぜひ、探して見てください。

引用/ブログ「気楽に山歩き、バードウォチング

 餌は小虫、入れ物の中でもぞもぞ動いています。初めのうちは箸でつまんで食べさせましたが、だんだん慣れてきて、手のひらに乗せた虫を食べるようになりました。

何年生きていたのか覚えていないのですが、ユメちゃんが死んで、トム君が来てから鳥を入れることかなわず、庭の隅に置いたまま、それでも捨てずに、マンションまでやって来た、というのが歴史。

ところで、邪魔にはならないものの、ただ置いておくのもつまらない、かといって小鳥飼ったら10分もしないでアムール君のおもちゃになること請け合い。そこで、バードカーヴィング(現物の鳥の形を精巧に木彫りして、彩色を施したもの)を入れてみよう、と調べてみたのですが、なんと、数万円から数十万円もするものです。そんなにお金かけるわけのも行かず、なによりそんな高価な小鳥はこの小屋にはなじみません。
 いろいろ調べてみましたが、これなら、と思うものが。日本野鳥の会直営のバードショップに木彫りのペーパーウェイトを見つけました。デフォルメされていますが、鳥の形をして、その鳥の特徴を生かした彩色がされたものです。早速見学に。お目当ての小鳥が沢山。そしてバードウオッチ用の双眼鏡、長靴、帽子、小鳥の絵のついたグッズなど様々。ここで、カワセミ、ルリビタキ、トラフズク、の三羽。そしてジャックの好きな帽子は外せません、カワセミの刺繍のあるキャップを手に入れました。





当日買ってきたカワセミの刺繍のあるキャップ。右は数十年前、自由が丘に野鳥の会のショップかあった時に買った、ボルサリーノ型のもの。撥水加工がしてあって、今でも雨の日には被っている。

 さて、どうやって籠の中で飛ばすか。帰りの電車の中で考えていたことを実効してみました。木で出来ているのと、少し重さがあるので、裏に画びょうを止め、それに糸を通して、籠の上から吊るしてみよう、という実験。細い糸を籠に結び付けるのに苦心しましたが、何とか二羽を下げて、トラフズクは紙の箱を小さくしたものの上に、ちょこんと乗せることに。


 ということで、久しぶりに蘇った鳥籠です。アムール君、すぐに寄ってきましたが、手を出すには至りませんでした。ちよっとがっかり、でもちょっと賑やかに。これから少しずつ、香港の林に、小鳥を増やしていきたい、と思っています。
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