やましたさんちの玉手箱
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夏は去れど 道端に咲く花火草は満開

若い花
蕾と花と実と
実が弾けた
ピンクの花が赤い実になり爆ぜる

花火草・三時草・爆蘭(はぜらん)などの別名を持つ野草。
最近では見かけることが少なくなったが、以前は何処でも道端で見かけたものだ。

スベリヒユ科で、熱帯アメリカ原産だとか。
明治初期に渡来し、繁殖力が強いらしく、瞬く間に広がったようだ。

夏から秋にかけて、肉厚の葉と共にぐんぐんと細い枝が伸びていく。
そして、円錐花序の枝先にピンク色の鮮やかな花を咲かせるのだ。

この雑草、見つけたい時にはなかなか見つからなかったが、少し離れた駐車場の片隅に群がっていたのを昨年発見。
沢山の花火草車脇に一枝
塀の際に沢山
今年は、つい最近、買い物途中のお宅の石塀脇で発見。
しかし、折られてしまったので、水入りのガラスのコップを持って行き、採取してきた。
1週間待って、やっと開花したものを撮影している。
摘んできた花火草

とても小さいけれど、彩度と明度が高くて、とっても可愛い五片花だ。
花が萎むと直ぐに赤い実になり、大きく膨らんで褐色に熟すと、爆ぜて黒い種が散らばるらしい。
「爆ぜ蘭」の名は、ピンクの花が蘭に似ているということか。
ガラスのコップ入り

赤くて小さな実が、円錐に成る様子が、花火を連想させたのか。
ネット検索で探すとき「ピンクの小花 赤い小さな実」で、出たのが写真だったが『大当たり』でとても嬉しかった。

根は、中国やインドネシアで薬用とされ、肺結核などに効果があるのだそうだ。
なんでも薬にしちゃうところが、中国やインドネシアらしい。
「花火草(はなびぐさ)」は、たくさんの花と実の様子が花火に似ているからとのこと。

英名の「コーラル・フラワー」は、褐色で球形の小さな実がサンゴ(コーラル)のように見えることからだそうだ。

さて、絵の紹介に入ろう。
花
始めの絵は、まだ若い草で、茎も葉も若緑が基調になっている。
花もとても小さな蕾と共に、これから育っていこうとする「若さ」に溢れているようだ。

花と実
2枚目の絵は、かなり成長して『花火草』らしい形になってきている。
蕾と花、赤い若い実と褐色の実が、全て1本の枝に集約されているようだ。
長くて画用紙に治まりきれず、葉を1枚だけ添える形に描いている。
緑が濃くなってきているのが分かる。

絵の先生が「クリスマスツリーみたいな形だから、その時期に掛けても良いかも」とおっしゃったが、さすがに夏から秋のものだから、1度も飾ったことはない。
色彩的にも、ピンクや赤で円錐形だから、可笑しくは無いのだけれど…。

実だけ
3枚目は、茎も茶色に変化して、葉も緑が抜けたような色合いになっている。
赤い実も褐色に変わっているから、弾けた実も多かったのだろうか。
なんとなく、秋の寂しさが感じられる1枚だ。

9月の我が家のリビングは、この3枚の絵が掛けられているから、「夏」「夏の終り」「秋の訪れ」の趣があるように思う。
描くときの苦労は特別には無かったようで、思い出すことも無いのは、色に悩まなかった証拠でもあるのだろう。
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