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5月は日本画風の芥子と水彩画のアイリス

ケシとアイリス、ジャックと母の「誕生日花」


偶然そうなったのだが、アイリスはあやめ科の花なので5月にはいつも飾っている。
ケシの方は、4月の絵でも紹介したとおり、たおやかな水彩画がなんとも力強い日本画風に変化したものをお見せしようと思った結果。
自分でも描いていて、印象がこんなに違ってしまうのか、と驚いた作品だ。

まず絵の具が違う。
地色を塗って膠を塗るため、上に塗り重ねる色が濃くなっていく。
本格的な日本画では、絵の具が非常に高価で大変らしい。
知人の娘さんが日本画専門に進んで、画材や絵の具をふんだんに使用するため、大変な費用が掛かったと聞いたことがある。
ラピスラジュリの青で書いたように、特殊な絵の具を使用するからだそうだ。

私は本格的にではなく、先生に勧められての日本画だったので、絵の具も日本画風のものだったが、膠を使用するのは同じで、乾くのを待つ時間が必要なため通常の絵より仕上がるのに時間がかかった。
ただ、絵の具の混ぜ合わせ具合で、様々な色を作れる楽しさは油絵風で面白い。

水彩画の生き生きした花の形や色を表現するのとは、まったく違う作業になる。
元の絵を参考にし、もっと印象的に抽象的に表現するのが日本画と言うものらしい。
私の場合は、ほんの最初の最初をかじっただけだったのだが…。



5月にはいつも掛ける「アイリス」は、母のために描いたもの。
柔らかな淡い紫が良い、と思って鉢植えを購入、母に見せたら「なんだかぼけた色ね」と言われて、ちょっとショックだった。
絵の教室では、皆が「素敵」と言ってくれたのに…。
母の好みが変化したということか、いまだに分からない。

アイリスはあやめ科なので、同じ茎に花芽が2つ以上は付く。
最初の花で形をしっかりスケッチし、次に咲いた花で色をのせた。
この絵では、蕾が二つ見えている。
花は見れば見るほど色が出てくるというか、違う色彩が見えてくるので難しいのだが、黄色が少しはいっただけで紫一色のこの絵は私のお気に入りだ。
母にはいまひとつ評判は良くなかったが、母の部屋の床の間に五月にはいつも飾っていたもの。

今、我が家の木が借りているお向かいのお宅の庭に、色は違うがジャーマンアイリスが満開。
この色よりは、私の絵のほうがあやめに近いと思うのだが…。
赤紫のジャーマンアイリス

ちなみに、母の墓に毎年飾るアイリスは、もっと小ぶりの濃い紫の花。
花屋さんで見かけるのは、この小さなアイリスが多く、時期は少し早めで3月だ。切花はたいてい時期が早い。
今年は見かけなかったので、別の花を供えた。
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