やましたさんちの玉手箱
ジャックの記事
連載
01 ナースが喰らっている 毎日のお菓子
02 医局 その神聖なる居室での メシ時のユルさ加減
03 ジャックの掃除はピッカピカ まず道具より入れ
04 ゴミ箱が物語る 患者さんの「生格」
05 探し物は何ですか 見つけにくいものですか
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ゴミ(清掃員)から見た病院の日常 入院前にお読みください

02 医局 その神聖なる居室での メシ時のユルさ加減

 ナース控え室の頂き物の話追加(ジャックこだわるなあ)。ご家族からの頂戴ものについてはいろいろ書きましたが、ナースお互いの頂戴ものもよくありますね。休暇で旅行したときのお土産品も、よくテーブルに載っています。ところで、ちょっと気になる但し書きがあるのでご注意しておきたいのです。
「少ないですが 食べてください」 これ、自分が買ってきたお土産に、一筆書いてみんなにお勧めするものなのです。ちょっと違和感ありませんか。この書き方、もう少し詳しく書くとすると「お菓子の袋にいろいろ入っていましたが、ずいぶん食べてしまって、残り少ないですが よかったら食べてください」というような場合に書かれるような気がするのです。食べてください、という言い方もちょっと品がない。
 この言い方が定着してるようで、お土産の函によくみられるのです(ジャックうるさいなあ)。正しい書き方があるとすれば「数が少ないお土産ですが、皆さん、一口ずつでも味わってください」 とでも書くべきですね。

『きせつが とかいでは わからないだろうと とどいた おふくろの ちいさな つつみ』と千 昌夫は歌いましたが、病院に入院している方にもなかなか、その日の天気、季節感は分かりにくいものです。そんな中で、ゴミの中にも季節が現れるのが『みかん』てす。ゴミを片付けていても、ほのかなみかんの香りがして、そんな季節になったかと思うことがあります。
みかんの実
 ナースの控え室にもみかんが函ごと届くことがあります。この中には、ナースの家族からと思われるものがあって、娘思いの父親が送ったのではと、心和むことがあります。もう少し季節が進むと、夏みかん、伊予柑のときもあり、不ぞろいの大きさを見ると、いかにも庭から取った新鮮さが見えておいしそうです。(今まで、おすそ分けにあったことはありませんが、またジャックが卑しいことを)。

 果物の頂き物はみかんが多いのですが、時たまリンゴを見かけることがあります。ただし、この皮がゴミで出てくることはほとんどありませんので、控え室で皮をナイフで剥いて、なんていう面倒かけてみんなで食べるなんてことはまず、ないのです。多分、お持ち帰りしてるのでしょう。
柿の実
 一度だけ、夏にスイカが控え室に現れたことがありました。掃除に入った瞬間に、あの、甘ったるい香りが。数切れ分が残っていたのですが、これは誰も食べないだろうと思いました。スイカは当然、種が食べ残されます、スイカの切り身の近くに種が残っていれば、あまり手を出したくありません。当然のことのように、翌日朝にゴミに。それも、コンビ二の袋にでも入れてくれればいいものを、そのまま、ゴミ箱です。

 控え室の頂き物といえば、ドクターの控え室=医局にもやってきます。こちらは家族からというより、医療メーカー、製薬会社などからのもが多いのでちょっとレベルが違います。果物で言えば、ナースの控え室ではめったにお目にかかれないさくらんぼがあります。ゴミにさくらんぼの函が出てくるのですが、それより一瞬早く、ゴミ箱に種がへばりついているのを見て気が付く次第。ティッシュに包まれるなんてことはあまりない、時には床にへばりついていて、これは軍手では取れず、指にぴったりする、ナースたちが使用しているプラスティック・ハンドグローブが必需となります。
さくらんぼの実
 この医局のゴミ回収はどの部署でも評判が悪い。要は残飯、容器がごちゃまぜになって出てくるのです。まあ、先生方に残飯と分別してくれ、とは言えないのですが。
 特に女医さんの多い医局では、食べ残しが多い。少し足を伸ばせば専用の容器があるのに、足許のゴミ箱にペットボトルを捨てる。本来あるはずのないタバコの箱が捨てられている、などなど。同僚のA野君に言わせると“ドクターっていうのは、特別偏差値が高いか、金持ちかで、普通の人はいないから仕方がないんだ”というのだが、妙に説得力がある。

 医局のゴミといえばもう一つ。医局には週に一~二回、メーカーから弁当の差し入れがあります。医局長はじめ、研修医まで、結構な弁当が届きます。もちろん、先生の数より多めの数が届けられるのですが、当然、余るものもあるわけです。どうするか、というと、ナースの主任クラスや、メディカル・エンジニアの部屋にもおすそ分けがあるようなのですが、医局で余る時間は、当然早くて1時過ぎ、皆さん食事が終わった後で、立派な弁当箱は、朝のゴミ回収時には、ずっしりと重い状態のまま捨てられています。なんともったいない。
 毎月とはいわないのですが、時々、ほんとの時々、この弁当が秘書さんから“どうぞ”と言って頂ける事があるのですが、私はいつもユフィ弁当、午後2時のごみ回収の時には満腹状態なので、食べたことがありません。子供のいる同僚や一人暮らしの寂しい作業員にお下げ渡しすることになります。まあ、それは喜ばれること。今までに頂いた弁当のベストは『今半のすき焼き弁当』『叙々園の焼肉弁当』
 代わって、昼過ぎのゴミ回収で嫌われるのが、中華弁当、とにかく臭いがきつい。カレーの弁当も同じく。

 最近私は、秘書さんがしなければいけない、先生たちの着替えの部屋のゴミ出しと床掃除を積極的にやるようにしています(この部屋はダイヤルロック式になっていて通常は入れません)、秘書さんからはロックの開錠を教える、と言われているのですが固辞、秘書さんの空いていそうな時を見計らって、立会いの下、掃除します。
 そして、不燃物用のゴミ袋を医局の流しの横に下げて置けるように提案。快く受けてくれて、職場で唯一、医局のゴミの分別から解放されている日常であります。
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