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2013 フィギュアスケートのファッション/浅田真央

藤色からラベンダーへ大人の衣装

福岡での「ファイナル」が終了し、なんとか「逃げ切った」真央ちゃん。
逃げ切れたかどうかはともかく、ショートの納得の演技からは程遠い、フリーの「トリプルアクセル2回失敗」がとても残念。
オリンピック出場は間違いないだろうけれど、前回の「トリプルアクセル3回成功」を再現できるのか、すこーし不安。

14歳でシニアデビューしてからは、ただ一筋に歩んできた「フィギュア・スケート」の道を、引退する覚悟の最後のシーズン。
ショートの「ノクターン」は、誰もが知る有名なショパンの曲。
15歳のときにも滑った思い入れのある調べだ。

ゆったりとした導入から、優しい調べに乗って『初恋』の切なさと喜びが全身で表されていく。
衣装は大好きな真央カラーのピンク系から、最近の好みの「藤色」になっている。
アメリカ杯の『初恋のテーマ』が、NHK杯では『初恋+思い出の様々な風景』に進化されているのだとか。


NHK杯 女子シングル、浅田真央のSPの演技
=8日、国立代々木競技場第一体育館(大里直也撮影)

同時シンクロの映像を見ていて、変わったことがよく分った。
並べての確認など、初めてなのでちょっとビックリ。
この「藤色の衣装」は、前部分が胸からウエストまでオーガンジーなどの薄い生地でハート形のプリーツになっていて、後の腰部分もデザインされ、短いチュチュへと繋がっている。

胸から首にかけてと後に繋がるラインストーンが華やかなのだが、なにしろ色が薄紫系なのであまり目立たない。
真央のバストは、23歳の女性にしては膨らみが無いのだ。
胸から腕が露わなデザインは、貧弱なバストを強調していて、とても寂しげに見える。

静かな曲想とはマッチしているのだが、あえて言わせてもらえれば「初恋」より「失恋」の感じがする。
もっとも「初恋は成就しない」から、当然「失った恋」になるのだが…。

【サーヤのコメント】
私も最初のハート型衣装は大人しいように感じた。上半身がすごく細いので、中途半端な膨らみ加減の衣装は逆効果ではないだろうか。細いスタイルだからこそ、膨らみはピンポイントで思いっきり膨らませるか、全体的にフィットさせるほうが良いように思う。



女子SPで華麗に演技する浅田真央
=マリンメッセ福岡で2013年12月5日、貝塚太一撮影

その衣装が「ファイナル」で新しくなった。
全体的な印象はあまり変えていないが、色合いが「藤色」の濃淡になっている。
バスト部分のハート形は、厚みのあるパッチワーク風で、首のラインストーンも濃いめの色合いではっきりさせている。
ヘアアクセサリーも、藤色の濃淡3色になった。

全体的に大人っぽくはなったのだが、「初恋の思い出+風景」には、前のものより大人っぽい印象があるので合うように思う。
『藤色』については何かで読んだままの色表現なので、本人が言ったのかどうかは分らない。
ユフィは大人の色合いの「ラベンダー」と呼びたい。

【サーヤのコメント】
こちらの濃淡グラデーション衣装の方が生き生きしているように見える。白い氷上には花が咲いたような色に見えて良いと思う。
膨らみ加減も、布を膨らませたようなものより、パッチワークや花びらデザインなどの「足し」で活用するほうがいいのかも。


新しい衣装での会心のショートプログラム・ノクターンの演技では、何度も頷き、両手を叩き、小さくガッツポーズもして、笑顔満面の真央ちゃんだった。
自分で思い描いたイメージ通りの演技だったらしい。
ショートの成功と違ってしまったフリーは、オリンピックにはまだ2ヶ月の余裕があるし、立て直してくれるだろう。

フリーの『ラフマニノフのピアノ協奏曲2番』『タチアナ・タラソワ振り付け』の衣装について。
前オリンピックで銀メダルになったときの「鐘」と、同じラフマニノフとタラソワのコンビだ。


女子フリーの演技を終えた浅田真央=上田幸一撮影

当時、世界は重い曲想や振り付けに驚いたし、真っ赤な衣装にも「真央らしくない」と口々に言ったが、ユフィとサーヤは大賛成だった。
細い身体を首も袖も真っ赤に覆った真央は、とても力強く見えたから…。
真央自身「力強い曲想に後押しされていた」と語っているし…。

『ピアノ協奏曲2番』のデザインはタラソワコーチのもので、攻めの雰囲気がよく出ていたし、胸から背中へかけてのデザインやヒラヒラ感覚のチュチュなど、紺と青に紅色が利いていて、さすがとは思っていたのだが…ユフィには後に変更した濃い衣装の方が良いと思った。
ラフマニノフの曲想には、更に力強い全身での挑戦が必要なのかも知れない。


演技する浅田真央=さいたまスーパーアリーナ(古厩正樹撮影)


女子フリーで演技する浅田真央
=現地時間20日、米国デトロイト「ジョー・ルイス・アリーナ」(古厩正樹撮影)

【サーヤのコメント】
この衣装はサーヤには久々に「いい!」と思えるものだった。
宇宙を連想するような放射線の明るい青と黒、部分に織り交ぜた赤はインパクトが強くて、五輪の舞台に映えると思ったからだ。

それに体が細くてはかない印象の彼女には、ウエストが引き締まって体のラインにメリハリがあるように見えるのもよかった。でも曲想を考えると少し明るい感じはするかな?

冬季五輪フィギュアスケートの女子金メダリストは10年以上も青い衣装が続いているというジンクスがついているので「青だ!」という安堵感があったのもある。
サーヤ好みの衣装であるが、彼女の雰囲気と体型のせいなのか、首元がさみしく見えてしまう。昨年の『白鳥の湖』も二つの衣装がともに「首元がさみしいなぁ」と思っていた。
プライベートやCMで髪をおろしている時は気にならないので、たぶん髪をお団子にアップしていると首元がさみしくなってしまうタイプなのだろう。


さて、フリーの衣装もNHK杯から変更してきた。
濃紺の上半身を覆ったデザインは、4年前のシーズンを思わせるもので今年流行のロイヤルブルーが鮮やかに映える。
ハイネックと胸から、後へ流れるラインが後の腰部分までしっかりと身体に沿っていて、ユフィ好み。
口紅も今までになく濃い赤に塗り、マニキュアも真っ赤なのに気づいた人はどれくらいいました?


フィギュアスケート グランプリファイナル2013 公式練習 浅田真央
=マリンメッセ福岡(撮影 安部光翁)


NHK杯女子シングル 浅田真央のフリーの演技
=9日、国立代々木競技場(古厩正樹撮影)

しかし、2回の「トリプルアクセル」の失敗で、この衣装はまたお蔵入りになるかも知れない?
というのも、新衣装ではなく、4年前の「鐘」の際にも着たことがあるらしい。

【サーヤのコメント】
全体的に暗い色調なので、第一印象は「うーん」だったが、曲がかかり滑り始めると「ああ、こっちの方が合うかもしれない」と思った。最初の衣装と比べて、こちらは脇も後ろも凝ったデザインなので、どの角度から見ても見応えがある。
あと、やはり彼女は首もとがさみしくなるタイプなので、今回の衣装のように首周りを太く濃いデザインにするとバランスがとれる。そういえば、バンクーバー五輪の『仮面舞踏会』も『鐘』も首周りを大きく着飾ったデザインでよく似合っていた。
今回の曲にはよく合う衣装だが、やはり表彰台に立つと、すごく暗く見えてしまうねぇ。ソチ五輪で金メダルをかけて立つことを妄想するには物足りなさを感じるが、演じてこその衣装だもんね。



同時期のB級試合で優勝した、韓国のキム・ヨナの衣装も全身黄色の戦いの色。
上半身は光る素材のレースのようだが、新聞で見たときはその真黄色にビックリした。


女子SPで演技するキム・ヨナ=ザグレブ(共同)

【サーヤのコメント】
キム・ヨナはアジア人にしては色白なのだが、なぜか似合わないように思う。キャラクター的・イメージ的に合わないのかな。やはり自国の韓国でもこの衣装は賛否両論らしい。


ところで、エキシビション以外の戦うシリーズでは、女性達のヘアスタイルは「きっちりまとめ髪」が大多数。
ひらひらざわざわと鬱陶しいダウンスタイルは、競技にはふさわしくないのだろう。
それだけ集中しているということ。

今年のエキシビションの衣装は、ベージュにラメ入りで、とてもシンプルで大人っぽい。
「貧弱な胸が目立たないデザインで好き」とは、サーヤの言葉。
なるほど、下半身がスリットの入ったストレートだから、目線はプリーツが流れる胸元に行く。
大人の真央を前面に出しているということか?


笑顔でエキシビションの演技をする浅田真央=国立代々木競技場

【サーヤのコメント】
この衣装を最初に見たときは、肌色に近くてキラキラしていて、身体にフィットしているので、すごく色っぽく見えてドキドキした。
この衣装はアイスショー(スケーターの結婚式ショー)に招かれたときに着たのが最初みたい。確かにおめでたい時に着る衣装、という感じ。



ここで男子にも一言。
高橋大輔は自分の個性の活かし方を心得ているが、羽生君は細い体と首が目立つから、もっと長めのヘアスタイルではどうかな?
衣装もフリーやエキシビションでは中性っぽいのだし、ネックレスとペンダントも着けているのだから、中性をもっと押し出すのも個性だと思うのだが…。


男子フリーで演技する羽生結弦=パリ(共同)

【サーヤのコメント】
日本人でこの衣装が似合う人すごく珍しいよね。彼はジョニー・ウイアー選手が好きで影響を受けていると聞いて、なるほどと思った。
確かに首の後ろの髪を長めにすると…もっとステキ!


町田樹はなんとも変なヘアスタイルで、金太郎さんではないのだから、豊かな真っ黒い髪を鬱陶しくなく短くしたらスッキリするのに…。


フィギュアスケートGPロシア杯の男子で優勝した町田樹
=23日、モスクワ(共同)

【サーヤのコメント】
ごめんなさい、ユフィ母の「金太郎さん」がすごく当てはまっていて吹き出してしまいました…。サーヤも髪型がちょっと気になっているので、ヘアアレンジしてみて欲しい。



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