やましたさんちの玉手箱
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作務衣で楽ちん生活

 ジャックは正月の三が日は着物で過ごします。この着物は、鳥取県の名産品である[弓浜絣]で織られたもの。もう20年も前に作ったものですが、年に三日しか使わないので、少しも傷みがありません。(この着物については当サイト <クローゼット 和服 ヒクソン・グレイシーも悦に入った 男の着物>にも書かれています)。しかし今年は暮れまで引越しの整理、着物もケースの奥にしまってあって、引っ張り出すのも面倒だし、また仕舞い込むのも大変だし、ということで、比較的身近にし仕舞ってあった作務衣を着ることにしました。冬にはちょっと薄手なのですが、マンションの中は暖かいので、寒さは感じません。(この作務衣については当サイト <クローゼット 和服 作務衣を着せよう 着よう>にも書かれています)。

 三日間着ていて感じたのですが、こんなに体に楽なものはないということでした。なにせ、8月に仕事やめて3ヶ月あまりの間に、4キロあまり体重が増えてしまったので、まず、今までのスラックスがすべてきつくなっちゃったのです。正月明けに普段着のスラックス買いに行こうと思っていたのですが、当然今までの衣生活で経験していたものの、膝周りの窮屈さ、靴下の指先のモゾモゾ感、シャツを着たときの襟まわりの鬱陶しさ、を思い出すとなかなか[洋服生活]に戻れなくなってしまったのです。
 なにせ、ズボン(とは言わないんだろうけど)は、紐で留めるだけ、上着(とは言わないんだろうけど)二箇所を紐で括るだけ、体を締め付けるものが一切ない。しかも、動きやすい。ジャックは、冬の間はシャツにスラックスでも、家の中では足袋を履いているくらいの足袋ファン、快適さ抜群なのです。

 何時までも[洋服生活]に戻らないジャックに、ユフィが“ちょっと時期は遅いけれど、冬用の作務衣買えば、ネットで見てあげる”ということで早速選びました。お値段もいろいろ、勿論、スタイルは変わらないけれど、安いものは、それなりに。少しお高いものもそれなりに。で、買ったのが、こげ茶の作務衣。届いたの見たけれど、茶色にベージュの細い線が入っているおしゃれな感じ、ジャックこれ着て、ベランダで日向ぼっこするんだけれど、金色に見えることもあるよ。
 足首と袖はゴムで止められて、風は通さない。所謂、綿入れの身頃で暖かい。体にきつくないので、気をつけないと、また太っちゃいそうで、ここ三ヶ月は、月曜の少量のお茶碗カレー以外は、ご飯食べないようにしています。

 ところで最近読んだ本の中に、こんなことが書かれていました。エチオピアのマサイ族、あの長い布を腰に巻きつけて、槍を持って、ぴょんぴょんと飛び跳ねる、人たち。彼らも都市に出かけるようになって、首都のナイロビでも、あの格好で歩き回るんだとか。そして、彼らが始めに取り入れた衣装スタイルが、帽子の着用だったんだとか。そう、生活するのになんの違和感もないのだろうね。そして、次に取り入れたのがシャツ。少し窮屈だったろうけど、結構サマになっていて、動くのもさして邪魔にはならなかったのでしょう。

 けれど、靴、これだけは受け入れられなかったのだとか。靴を履いては歩けなかった。よく分かるような気がする。そして、ここまでは書かれていなかったけれど、ズボン。彼らにとって、二つの布に分かれたものに、片方ずつの足を入れるなんて、とても考えられなかったのだと思う。

 こうしてみると、ズボンと、靴と、靴下との生活から、何ら締め付けるもののない作務衣生活の入り込んだジャックは、[逆マサイ]と言えるのかも知れない。

 もうひとつ、このカッコウ見て何か思い出した。そうだ、長崎から盗まれた上、韓国の裁判所の命令で寺に置かれることになったニュースに出てきた、韓国の住職がこんな格好していましたね。彼が着ていたのはグレーがかったものでしたが、確か、毛糸の帽子を被っていた、と思って、ジャックも写真取るとき、毛糸の帽子被ってみた。といったって、これは
手編み、編み込みだよ。
 これで、なんか仏像持っていたら、ある有名寺のぐうたら坊主に見えるのかもね。



ジャックが買ったのは[作務衣と和専門店 職人の技 ひめか]というメーカー

そろそろ
綿入れの入った冬用は入らなくなるかもしれないけれど、もうすぐ春用作務衣か出てくるでしょう。デザインも色も柄も、いいものが見られるでしょう。いいもの手に入れられるように、ただし、太るかもしれないから、要注意。
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