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ダウンジャケットはアラ6に似合うか

 昨年の暮れ、家族で渋谷近くのポルトガル料理の店に行った折(お店の詳細はサーヤのレポートで)帰りの電車を待つ寒いホームで、サーヤが突然“お父さん、そのコート暖かいですか”というので“風は通さないけれど暖かくない”と言って大笑いされました。
 じゃ、ダウンを着たら、と言うので、“俺には似合わないよ”と、ユフィも“私も似合わないと思う”と言うのです。“でも、試しに買ってみたら”とサーヤは言うのですがどうでしょう。

 ダウンて男の場合「強さ」とか「勢い」があると思うのです。
数年前、家族で冬の札幌に旅行に行ったとき、ちゃんこ鍋の店で食事をしている時、近くの席に若い男女が着きました。男性は席に着く前、来ていた紺のダウンジャケットをさっと脱ぎましたが、なんと、下は長袖でしたが白のTシャツ一枚、車で来たのでしょうが、“これがダウンなのだ”と思い知ったのです。
年寄りがダウンジャケットなんか着ると、ただの寒さしのぎの着膨れにしか見えないだろうし、ロングコート着ればフィールドコートみたいで、真冬の草野球見物か、ぐらいにしか見えそうもない。

 でもその点、ご婦人方は年を召してもそれなりに見えるからうらやましい。唯一つ私が感心しなかったのは、ロングスカートの上からダウンコート着ていた人で、なんかマトリョーシカがダウン着ているみたいでしたっけ。商品自体男性用で年配を意識したものってないのかもしれませんね。

 もうシーズンも終わりだけれど、バーゲンがそろそろあちこちで始まるから、試しに見に行ったら、とユフィーは言いますが、さてどうしましょう。
私は、前を見ても後ろを見てもダウンばかりというこの頃、今年の冬は右を見ても左を見てもダウンになりそうな傾向、やはり男は楽しいコート選びにするべきだと思いますが。

 私の経験ですが、いい買い物をしたと思っているのが数年前、韓国旅行に行ったとき、ツアーで連れて行かれた毛皮の店で、とっさに見つけたブルーの裏皮のコートです。
今までスーツやジーンズを含め、一度もブルーのものを着たことがありませんでしたが、この時はふしぎに手が出ました。店のなかには、他に一着もこんな色のものがなかったのですぐに目に入ったのですね。

 ブルーの色ですが裏皮のせいもあってテカリもなく、着てもわりと落ち着いて見えます。ただ、汚れが付きやすいので5年ほどで廃棄となりました。
男も衝動買いって案外大事なんだと思います。じっくり選んでいると結局無難なものに落ち着いていってしまいそうです。
それと、今までは消耗品的に買い物をしていたでしょうが、これからは「一生もの」として思い切っていいものを探すほうが、男の見せ所になりそうに思えます。

 私はよく見たら、いわゆる布地のコートを持っていなかったのですね、もし、新しいコートを選ぶとしとたら、明るいグレーの、ボタンの見える、そしてボタンがきれいなコートが欲しいと思っています。まだこの冬のバーゲンも残っている時期、次の冬の先取りコートを探してはどうでしょう。

ジャックのコートお見せします
スエード
風は通さないけれど温かくはない、コート。モスグリーンとベージュのスエード製、オーストラリア製。

フランス
左は茶のスエードと皮がアクセントのコート、裏背に布地、les hommes(男性用)とあるのでフランス製だが20年ほど前に渋谷道玄坂小路の服飾雑貨店で買ったもの、汚れが目立ってきたがデザインが気に入っているので今も愛用。
右はサンフランシスコ郊外のアウトレットで買ったもの、PACIFIC TRAILとタッグにあるが中国製。襟は茶のコーデュロイ。


オイルコーティングのロングコート、2000年シドニーオリンピックの記念で作られたもの。『DRIZA BORN』(ドライザボーン)のタッグはオセアニアのアウトドアのブランド

牧羊の人達が着ているものだが襟にオリンピックマークが付いている、いわゆる比翼仕立てで、友布のハンチングを被ると多少の雨でも傘いらず。


左はフツーの皮コート、右はハンティングジャケット、ボア仕立て。


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